回避・サボタージュのしくみ
- 2020.05.01
- ボディ- マインド - スピリット
人さまの役に立つかどうかは分からないけれど。
「成功回避」ってスピリチュアルやボディートークでもありますか?
というご質問を受けてLINEで回答したのが、一連の回避・サボタージュのしくみを説明できてるかなーと思ったので、ブログに掲載しておきます。
回避ね!
あるよ、成功だけではなくて、あらゆるものを「回避する」という対処のパターンのひとつ。
行動、成功、決めたこと、人から押し付けられたこと、目標、悟り、なんでも回避できる。
回避パターンのキモは、「行き先を設定」したこと。行き先が対象化、分離したこと。
決めて知覚して体験するには分離が必要(それが地球体験)なんだけど、それ自体が恐れという感情をともなう。
感情をともなう、というより、恐れという感情の色彩をつかって分離させるのが魂の力なんだけどね。
だから、前にやったけど、「行き先を設定」したのにホメオスタシスを動かしてないと、必ず回避するようにできているわけ。
心理学でいうところの成功回避は、そうしたメカニズムのごく一部の側面を表しているんだと思うよ。
成功するには評価、責任、リスクがつきまとう。最初にそうしたことの教育を行うのが親や学校だから、潜在意識はそこからの影響を受ける。
その潜在意識のパターンに気づくと血液が変化する(=自我が成長してタフになる)から、マインドの雑音やネガティブな感情に振り回されにくくなる。
回避パターンが外れると、目が曇らなくなるから、現実的に物事を考えることと、インスピレーションに導かれることのバランスがとれる。
そんな感じ。
ただインスピレーションだけだと、揺り戻しがあって気持ちが落ちることもある。
無鉄砲な青年や、他人のことがどうでもいいおっさんは、よくインスピレーションだけで突き進んだ成功事例を本にしてるけど、自分がそういうタイプでなければ、あまり当てにならない。
自分または人の回避パターンを解除してあげるには、まずどこにパターンがあるのかに気づく。
生理学なら水分バランスや血液のうっ血でもわかる。
そして、以下の内容がないと、外しても意味がない。
それは、「健全なマスクをつける」ということ。
回避パターンもマスク(対処の仮面)のひとつ。
「健全なマスク」とは、メカニズムを知った人が、健やかな分離を体験するためにつける「役柄」のようなもの。
武士役はそういう格好してそういうふうにしゃべるし、サラリーマン役はそういう格好してそういうふうにしゃべる。
環境も考え方もまったく違う。得る知識や感情も違う。脳みそもちがう。
マインドがあるから、できたかどうか観察するのが難しいけど。
わたしが自分主催のワークショップや講座で「めっちゃ緊張してる」といってるのに、他の人が「そうは見えない」というのは、マインドは緊張しているけど、マスクのほうは緊張していない。
血液系も神経系も違うから。
普段の自分と、親の前の自分と、バイトいってるときと、全部違う自分でしょ?
それを、無意識ではなく、何が違うのかちょっと意識的に観察すると、マインドとマスクを分けて観察できるようになります。
LINEでの回答はここまで。
実際の行動には、他にもトリガーや動機付けがあるし、自分を目標に向かって現状評価できない、つまり「自己幻想」が大きいと、うまく行かないことが多いかもしれません。
そういう時は、他者が代わって評価し、目標達成をサポートすることになります。対価も発生するかもしれません。他者がサポートする場合、ある程度までは強制力が有効です。
けれど、強制力ばかりではホメオスタシスが揺り戻されてしまうし、何より自分のパターンに気づけないままになりがち。落ちこぼれて挫折すると目もあてられない。
そういう場合、サポートする他者が圧倒的に傾聴して、相手に自己観察のスペースを差し出せるか、または本人が自分の内側の分離の恐れを内観できるのが一番いいですね。
意に反してやってしまう、やりたいのにやれない、そうした行動の裏に、二次利得がある、という考え方があります。セカンドゲイン。セカンドゲインは、困難を乗り越えたら強くなった、という二次利得にも使います。
回避・サボタージュも、セカンドゲインが深層にある場合もありますが、わたしの経験上では、マインドに働く自己同一性の仕組みや、恒常性維持機能が、対象分離の恐れや変化への恐れ・悲嘆に対して創造的に「回避」を創り出している方が、セッションでは多いです。生存に関わらないセカンドゲインは、ほぼすべて創造的回避と呼べるかもしれません。
4月の無料オンラインワークショップでは、回避・サボタージュのホメオスタシスが働きにくい氣功術をお伝えしました。
創造的回避は、「うまく使う」という技もあります。
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