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体とのつながりを取り戻すために

水の相、意識の相

体の見える部分を細かく分類したり、どう動いているのか仕組みを理解するのは、現代医療がそれを専門としています。

うまく動かなくなった原因を突き止め、その原因を摘出したり、薬剤を投与したり、または部品交換して機能回復に努めます。その領域はすでにナノレベルの分子や遺伝子の情報レベルに達しています。急性の症状や緊急の外傷、細やかな検査には欠かせない分野です。

わたしが整体施術するのは、その代替となる分野、または医療で扱わない領域を扱います。

例えば、一つの教室やオフィスなどの組織を思い浮かべてください。スポーツなどのチームでもよいです。そこには複数の人員がいて、何かの目的を持ち、または個々の事情を持ち、日々の天候や調子にも左右されながら、活動しています。

「その組織がうまくいくかいかないか」は、なかなか数値化できません。統計やビッグデータで評価はできるかもしれませんが、その組織の雰囲気や人間関係そのものは見えてきません。また、うまくいっているようでもただ管理されているだけで、生き生きとした躍動感は消え、目標を見失っているかもしれません。

わたしたちの体もまた、すべてを描き出しづらい複雑な組織で成り立っており、そこには思考や感情、内部または外部との関係性があり、すべては蜘蛛の糸のようにつながっています。

「何かがうまくいかない」と感じたら、「あなた」を成り立たせている「全体」を見直してみませんか?
「全体」とは必ずしも人間ドッグのような総合検査だけを指しているわけではなく、「意識」のさまざまな相をみていることを意味しています。

例えば鼻水が止まらない時。
風邪で免疫反応し、異物を外へ出そうとしているのか。
体の湿熱が過剰で副鼻腔に炎症が起きているのか。
水分代謝を司る腎機能が低下して熱が不足し、アレルギー反応が起きているのか。
症状は同じでも、そこに見られる「水の相」はそれぞれまったく異なり、治癒力の現れ方も異なります。

「意識の相」も、体においてさまざまな表現をしています。
意識という掴みどころのないものを扱おうとするより、体の各レベルでの現れ方を寄りどころに見たほうが、治癒は早いでしょう。

「相」とは、外に現れた「すがた・かたち」です。例えば人相は、容貌からその人の性格や運命、吉凶をみます。
わたしの施術ルームでは、もちろん人相を占うわけではなく、体の「すがた・かたち」から意識のあり方をみて、そのエネルギーに変化をもたらします。エネルギーが変化すると構造が変化し、構造は機能を変化させます。

詳しくは施術の流れをご覧ください。このページでは概要をご説明します。

意識と体の4つのレベル

思考・精神
頭部と感覚器官、中枢神経系

感情
呼吸、胸部、血液

体の知性や循環伝達
筋膜、関節、ホルモン系

無意識(自律神経系または心理的抑圧)
サトルボディ、体のバランス、腸脳相関、信念システム

体の声を感覚でとらえる

非侵襲性の施術、つまり手術や投薬、鍼灸、強い圧をかけるマッサージなどの侵襲性の治療によらない方法で変化をもたらすには、感覚の力が大切です。
今聞いているもの、見ているもの、体で起こっていることに注意を向けるだけで、神経系と血液系には変化が生じ、大部分の人が「体が広がったように感じる」「体に静けさを感じる」「呼吸が広がった」と、即時にご自身の変化に気がつきます。

思考や感情も感覚と同じように静かに観察できるようになると、より大きな気づき(自己認識)が生まれ、ストレスや嫌な感情を我慢していた状態から、自律神経系やホルモン系に安らぎがもたらされます。

感じ方のコツは、なるべくシンプルに自分の体に問いかけることです。
わたしはこの問いかけを4つの問いかけに整理し、より微細な超感覚のための感覚ワークでも、つねに 使っています。

  • 温かいですか、冷たいですか?
  • 軽いですか、重いですか?
  • せまいですか?広いですか?
  • 明るいですか?暗いですか?

4つのシンプルな質問は、気分や体の変化に気づきやすく、体とのコミュニケーション回復に大きな効果があります。感覚のワークはこちら。

わたしたちは物理領域ではない、心理や雰囲気の領域にも、こうした感覚の言葉を使っています。
気が重い、心が広い、暗い雰囲気、温かな親切などなど。

体の観察にももちろん使っています。手足の冷えや、頭の中の感覚、空腹時や満腹時のお腹の感じ。炎症しているときはそこに熱を感じ、むくんでいるときは重く感じます。逆に体液が不足しているときは、軽さを通り越してだるい、力が出ないような感覚を覚えます。

このように、感覚は、肉体レベルから感情レベル、思考レベルまで、すべてを行き来することができます。
わたしたちはつい、困ったときや痛いときだけ体をどうにかしようとしがちです。悩みも嫌な気分も、「早くなくなれ」と遠ざけてしまいそうになります。

それは、「どうにかしなければいけない」というメッセージを、自分自身に送り続けているようなものです。
自意識を少し脇に置き、もっと静かな、ふだんは意識しないような体からのメッセージに耳をすますと、意識の周波数は顕在意識から潜在意識へと移行します(アルファ波やシータ波)。
潜在意識のレベルに周波数が合っていくと、自律神経系または心理的抑圧にアプローチしやすくなります。

思考、感情、肉体、潜在意識の4つのレベルにすべてアプローチすることで、未病(まだ症状は出てないがアンバランスな状態)を引き起こしている体のパターンを明らかにすることができ、また症状が出ている場合、それを自ら治そう、傷を治そうとする自己治癒力を妨げている心のクセや、構造上変化が必要な場所を明らかにすることができます。
コミュニケーションを回復した体は、エネルギーの循環が向上し、エネルギーの回復は構造と機能に必要な変化をもたらしていきます。

体を全体でとらえる施術を、ボディーワークのセッションと呼びます。クライアントとセラピストが共有する治癒の場、頭と体のつながり、無意識とのつながりといった意味が含まれています。
心身が整うだけでなく、抑圧から解放された感情や信念システムは、症状の根本的な治癒にもつながります。つながりは心身の内側だけでなく、環境や自然界にも広がっています。内面の変化は体にも反映し、また外面の対人関係や環境にも反映され、新たな豊かさを体験できるようになるでしょう。

体の声を聴く指標

クライアントにお尋ねするのは、感覚的な4つのシンプルな質問ですが、セラピスト側は、体の仕組みに沿って、もう少し詳しく指標となる情報を集めていきます。その方法は、ボディートーク療法による神経筋バイオフィードバックまたは直感によります。

わたしたちの意識は、静かに無意識につながっているとき、または左右の脳が明瞭にクリアでバランスが取れているとき、直感がもっとも速く情報収集でき、かつすべてのレベルでの情報を含んでいます。訓練された直感は、なんとなく不確かなものではなく、脳のどこか、皮膚や口の中、排泄の状態、環境との葛藤などに必ず反映されています。
それらの情報は膨大で、セッションですべてを広げていたら、脳が何日かかっても処理できません。もつれた毛糸の球を解くように、どの糸を最初に引けばほどけていくのか、「優先」を明らかにすると、心身が処理できる情報だけをピックアップすることができます。
「こうしなければならない」「あれもこれも知らなければならない」と思えば思うほど、わたしたちの心は抵抗し、成長や治癒から遠ざかります。

いい塩梅に、丁度よく聴く。これがセッションの特徴です。
以下のような指標があります。

  • どの要素に注意を向けるか。
  • それは過剰か不足か。
  • それはどうされたがっているか。何をどこへ向けてつなげればよいか。

天の要素(気や光の働き)
不足:気虚
過剰:気滞
火の要素(熱と血の働き)
熱の不足:陽虚
熱の過剰:湿熱
血の不足:血虚
血の過剰:血瘀
水の要素(体液の働き)
水の不足:陰虚
水の過剰:水滞

体のバイオリズムを陰陽虚実で表す東洋医学の理論は、体を生き生きとさせる力の不足や滞りをよく説明してくれます。体へのシンプルな問いかけと組み合わせると、今、体に何が起こっているのかを眺めることができます。

例えば副鼻腔炎なら、鼻が水滞し、粘膜は腫れて熱を持ちます。顔の真ん中に重さ、熱、狭さを感じ、集中力はそがれます。熱が頭部に上がっているので、お腹や手足には熱が回らず、逆に冷えているかもしれません。

エネルギーの流れでは、水と熱を頭から体へ下ろし、排泄と循環をうながせばよいことになります。しかし本当に注意を払いたいのは、なぜそのような症状が出ているのかという外因や内因です。外因は天候や環境、食べ物や行動習慣など。内因は思考や感情のパターン、無意識などです。頭部から体へ、本来の気、熱、血、水が循環しないのは、考えごとばかりが頭部にたまり、体での体験を拒絶しているからかもしれません。

セッションでは、以上のような要素と過不足、つながりやバランスの情報を明らかにし、また負荷のかかっている感情を解放し、その場でエネルギーに変化をもたらし、アンバランスとなっている構造に回復を促し、滞った情報や動かし方のパターンに拘縮している筋膜をリリースします。

またクライアントご本人の日々の変化や気づきの参考になるよう、どのような項目にアプローチしたかをお伝えします。必要な場合には、日常の簡単なワークやトレーニングをご紹介します。

体とのつながりを取り戻すために大切なのは、まず体の感覚を味わうこと。
そして、つながりが切れているところに意識を向けることです。

全体から、すべてのレベルに対して、今必要なことだけ、体が処理し受け取れることを明らかにし、その場で変化をもたらし、かつ長期にわたってエネルギーが構造や機能に治癒をもたらすことができるのが、このセッションの価値です。

わたしたちは生まれた時には自我がなく、幼少期にかけて自意識を発達させ、さまざまな教育、出会い、体験を経て大人になります。その過程で、自分を偽り、何かを放置し、目をそむけてしまうようなことを、心の裏側に隠してしまいます。
自分でもそれに気づかなくなると、体がそれを受け取り、いつしか、痛みや症状としてメッセージを発するようになります。

非侵襲性の整体施術で、微細な感覚やエネルギーの流れに注意を払い、リラックスと解放を感じ、見失ったものを回復していきましょう。