オイリュトミー卒業公演、ヒトの痛みの多次元的探求講座

井の頭公園も神田川も、桜がチラホラ。
卒業シーズンですね。
800日、3200時間を超えるオイリュトミーのカリキュラムも、残すところあと一ヶ月。
5月1日、2日が卒業公演です。
奇しくも年号の変わる祝日となりました。
言葉がわたしたちの内部表現に与える身振りの力。
音楽が生み出す拍の時間、メロディで広がる空間、リズムの動き、和音や音程の調和感覚。
意味世界からくみあげるイマジネーション以前の、言葉そのもの、歌そのものとカラダを結びつけようとするとき、まったく新しい世界が広がって見えます。
ガス交換だけに使っていた呼吸が、偏在する響きや光に息づきはじめると、まるで生命力をご飯として食べているような力を得ます。
光を動くとき、内部身体は照らされ、自己認識の旅がはじまるのです。
学んだことは未整理のままあふれかえっているものも多く、カラダを休める余裕もなく、立ち止まるヒマがあるなら、ひとつのフレーズをカラダに覚えさせることを優先させるような日々でした。
本来はシャバの喧騒から離れて、静かに丁寧に日々を送るのが理想なのかもしれませんが、オイリュトミーの修行と同時に、社会の中に自分を放り込み続け、そのプレッシャーと矛盾にまみれて生きてみたのは、これからの芸術運動がどういう社会性を帯びていくのかという、その答えを先に学び取った気分です。
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3月29日(金)は、由佐 美加子 (Mikako Yusa) みいちゃん、
新井 亜季 (Aki Arai) あきちゃんとのワークショップ、「ヒトの痛みの多次元的探求講座」のトップバッターをつとめます。
https://www.facebook.com/events/2503010376435576/
省みることの少なかった自分のカラダ。
40歳頃に死ぬだろうと思っていたら、本当に死にかけたカラダを、なぜもう一度、本気で取り戻そうと決意したのかは、ほとんど誰にも伝えていません。
この世において、精神は肉体とともにあり、肉体は精神とともにあります。
その間を取り持つのが魂です。
精神、魂、肉体がともにあろうとするとき、わたしたちはどこかに痛みを覚えます。
その痛みが、肉体を切り離したくなるようなものではなく、生きる灯りであるように。
そんな願いをこめて、3/29は、人生の痛みを通して、またオイリュトミーの光のカラダを通して、ボディートークのクリアな情報と直感の結びつきを通して、生きる灯りを体験していただきます。
誰もがまだ内面に、入ったことのない自分の部屋、未知の領域、味わったことのない感覚があるでしょう。
未踏の地は、内側に広がっています。
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