「体のしくみとはたらき」 #3 神経系 – 愛か恐れかの行動原理
- 2025.04.01
- 新連載! 体のしくみとはたらき └ 03 神経系

神経系は、動物と植物を分ける、もっとも大きなシステムです。
脳と脊髄、そして神経によって成り立っていて、感覚系(眼や耳などの特殊感覚器)を含める場合もあります。
神経系で覚えてほしい言葉は、「インパルス」です。
お笑いコンビではありません。神経系の「インパルス」は、神経細胞同士で情報伝達するときの電気信号のこと。
神経繊維に興奮、衝撃が起こるので、「インパルス」と呼ばれています。語源は、中に押す、駆り立てる。電気ショックっぽい言葉ですね。
神経系の古い部分は「脊髄」です。「脊髄」は「脊椎」というガラガラヘビのおもちゃのような背骨に守られています。
腹側に「消化管」、背側に「脊髄」を持ち、「血管」がつないでいます。この三つの経路は内胚葉、外胚葉、中胚葉から発生し、赤ちゃんは母親のお腹で、劇的なスピードで進化し、ヒトになります。
神経系のはたらきは、まさに集積回路。
- 感覚系から受け取った刺激を「インパルス」に変える
- 環境変化を感知し、判断し、筋収縮か腺分泌という方式で反応する
- 反応の情報を末梢に伝える
神経系のお悩みというと、神経痛や自律神経の不調、頭痛などが挙げられます。
そしてその原因は、他の器官系より分かりにくい場合が多く、原因不明で難病指定されてる疾患もあります。
神経系の「はたらく意識」は、「どうコミュニケーションをとるか」にあります。
だから、解剖生理学だけでは太刀打ちできません。
コミュニケーションの根幹には、二つの選択肢があります。
愛か、恐れか。
どちらの行動原理でコミュニケーションするかを、感情と思考が連携して決めています。
- 愛を欲しがり、人に褒められたがっているか。
- 愛を与えたくて、人と関わろうとしているか。
- 恐れが強く、環境から遠ざかろうとしているか。
- 恐れが怖く、人の言いなりになろうとしているか。
ボディートークの施術は、こうした行動原理を再バランスすることができます。
しかも、頭で「ああしなさい」「こうしよう」と決めるのではなく、体に聞いて、何をバランスしたいかを明らかにします。
次回の記事は、ボディートークによる具体的な神経系へのアプローチをご紹介します。
まさに体と心をつなぐような、興味深いテーマです。
- 知覚と認識
- コミュニケーション
- 自律神経系の興奮と弛緩
- エネルギー(愛と恐れ)
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